トクホ制度は効率的か

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トクホに許可されている健康機能には以下のようなものがあります。

1.整腸作用(オリゴ糖、食物繊維、乳酸菌)

2.血清コレステロール濃度の低下作用(食物繊維、大豆タンパク質)

3.血圧調節作用(配糖体、ペプチド)

4.血糖上昇抑制作用(食物繊維)

5.鉄の吸収促進(ヘム鉄)

6.カルシウムの吸収促進(CCM、ペプチド)

7.口腔内発酵の抑制による虫歯の発生抑制(代替甘味料、糖アルコール)

8.食後血中中性脂肪の上昇抑制、体脂肪の付着抑制(ジアシルグリセロール)

以上のようなトクホで許可されている健康表示をみると、トクホで摂らなくても、まさに通常の自然食品で摂った方がよさそうなものばかりです。

コレステロールが気になるのでしたら、水溶性食物繊維や大豆を摂り、肉類を控えるなど食事の内容に気を配れば済むことです。

2001年4月からトクホの対象が、錠剤やカプセルなどの形態のものにも拡大したとはいえ、中心は食品形態のものです。

サプリメントに比べ、摂る量は何十倍にもなるわけです。サプリメントは食事の代わりにはなりませんが、トクホは、食事を構成するある食品(食用油など)に代わるという意味で、食卓そのも
のに影響があるのです。

例えば、次のような新聞記事がありました。

・リンゴ食べて中性脂肪減少(果樹研究所調査)

リンゴを食べると、血液中の中性脂肪が約20%減少し、腸内の「悪玉菌」も減ることが、農業技術研究機構果樹研究所(茨城県つくば市)の調査で分かった。

同研究所は、平均年齢45歳の男女計14人に、リンゴを毎日1個半から2個を、3週間食べ続けてもらい、その期間と前後2週間の血液と便の状態を比較してみた。

その結果、うち12人で体の中性脂肪が平均で21%減少。中性脂肪が多い人ほど減少の幅も大きく、正常値に戻す作用があった。

便の分析から、腸内細菌に占める「善玉菌」のビフィズス菌の割合も15%上がったとしている。

(読売新聞)

このように、食べ物そのものに対する研究と情報を充実させていく方が、資源の無駄使いを防ぎ、自然な食卓を確保し、国民の健康を維持する確実で効率的な道ではないでしょうか。

ただし、食べ物の健康に対する効果は、産地や栽培法、品種、収穫時期、調理法などに左右されます。

ここに、成分が均一な製品ごとに個別審査して、健康表示を許可するというトクホの意義があります。つまり、製品ごとのばらつきが少ないというメリットがあるのです。

そこで現在、製品ごとに許可している方法を、成分ごとに許可する規格基準型にして、ある成分が一定値含まれていれば、健康表示を認めるというようにすれば、より効率的なトクホになる可能性があります。